日経平均のコールとプットのスキュー

2021年8月19日

https://www.jpx.co.jp/derivatives/futures-options-report/archives/tvdivq0000002b6s-att/rerk1012.pdf

まず過去の日経平均のデータでスキューを算出する。統計で使われるものやS&P500のスキュー指数で使われる算出法ではない。

2004~2018

0.014817 1350 1488 0.366848 0.404348
0.029634 307 376 0.083424 0.102174
0.044451 66 39 0.017935 0.010598
34 20 0.009239 0.005435
1757 1923 0.477446 0.522554

正規分布していれば左右対称になるがそうはなっていない。1σと2σの部分では+のほうが多く、3σとそれを超える部分では-になるほうが多い。

基本的にスキューはテールリスクを判断するものとして扱われているので、3σと4σに限定すると+側より-側の方が約1.7倍前後発生回数が多い。
ファーアウトのプットのIVが高く取引されるのは当然ということになる。

これを実際のコールとプットのIVに当てはめてみる。概ねデルタが0.1以下になる部分で1500円前後の権利行使価格の範囲内でコールのIVの平均値、プットのIVの平均値を比較してみると2021/8/16現在、プット側が約1.7倍程度高いことが分かる。

とは言え、過去のIVと現在のIVを比較して高い安いを判断してもあまり意味がないのと同じようにこの場合も直近の実際のスキューと比べる方が良さそうである。

スキュー指数を暴落の先行指標として使う場合が多いようだが各テクニカル指標と同じでいつ判断するか或いはどこに基準をおくのかなどで違ってくる。
プットが買われているのを買われ過ぎと捉えるのか、これから暴落がくるととらえるのか、暴落の最中なので買われているとみるのかでまったく違ってくる。

相場が急落しているときはプットともにコールのIVも上がる傾向にあるので、恐怖指数が上昇してもスキューは上がらない場合がある。
逆に恐怖指数は上昇していないのにスキュー指数が上昇している場合があり、この場合はプットが相対的に買われているということになる。
このことからスキュー指数を暴落の先行指標として捉える向きがあり、実際ある程度の数値以上をつけたとき、それから相場が下落していることが多いが下落までに一定の時間がかかる。

スキューが上昇していないから暴落はないと買いにまわっても下落相場の最中ということもありえるため必ずしもうまくいくわけではない。
スキューが上昇しているからとプットを買っても、暴落が来る頃にはプットが減価していてあまり旨味がなくなっている場合もある。

ボラティリティ・スマイルとスキュー 

1σ2σではコールの発生確率が高いのに現実のIVはプットの方が高い

1σではコール側が約10%2σでは約20%ほどプットより多くなっている。
従って本来プットのIVのほうがコールより低くなっているはずだがそうはなっていない。