ボラティリティの予測

2022年12月4日

株価のボラティリティは騰落率から算出されていて、それをもとにして一定期間の変動幅を予測している。
ならばボラティリティも同じような事がきるはずだ。
ボラティリティの日々の騰落からボラティリティを予測してみる。
予測というよりは正規分布のような区分をしてどれくらい動く確率があるのかを算出してみたい。

2004~2018 245日対象ボラのボラ

0.000052 ボラのボラ
0.00826726 1552 1548 45.21% 45.09%
0.016534519 114 103 3.32% 3.00%
0.024801779 33 28 0.96% 0.82%
22 33 0.64% 0.96%
3433 1721 1712 50.13% 49.87%

ボラのボラ0.82%

ボラティリティのボラティリティなのであるボラティリティを基準としてその値からどれだけ動くか?ということになる。

20日後のボラの変動をみるには4.47×0.82%になるが、基準のボラに数パーセント乗じてもほとんどボラは変わらない。実際ボラの算出対象期間を250日とか365日などにするとボラはゆるやかにしか変動しないのであまり意味がない。

20日対象のボラ

0.001531 20日ボラのボラ
0.052356 1427 1434 39.01% 39.20%
0.104713 299 290 8.17% 7.93%
0.157069 67 81 1.83% 2.21%
21 39 0.57% 1.07%
3658 1814 1844 49.59% 50.41%

20日算出対象のボラの騰落率のボラのボラは5.23% 20日後のボラの変動をみるには4.47×5.23% 23.15%を基準ボラに乗じる

従って1%の基準ボラだと1.2315%になる。すなわち年率に換算すると19.1%が、23.52%まで変動する確率が39.2%あるということになる。

逆に14.67%まで下がる確率は39.01%になる。

基準ボラを何にするかで大きく違うが、仮に11月限月間のボラだと約21%なので約16.1%程度まで下がる確率が39.01%ある。最近ボラが低下しているので12月限のボラを16.1%と仮定すると日経平均は±3.8%程度に収まる確率が約70%程度となる。

日経平均VI指数のボラ

2019/1~202211/25

0.176% 日々騰落
0.068368 418 308 44.14% 32.52%
0.136735 86 86 9.08% 9.08%
0.205103 10 23 1.06% 2.43%
1 15 0.11% 1.58%
947 515 432 54.38% 45.62%

日経平均VI指数はオプションから算出されているが30日線形補間されているため対象期間が違うが、かなり似たような分布になっており、ボラも6.83%と意外に近い。高くなっているのは計算上プットのウエイトが高くなるのも理由の一つかもしれない。

ボラティリティ戦略

日経VI指数の騰落をみると、コロナショックを含んでいるせいか+2σを超える部分が合計4%もある。
コロナショック時の2020/2/25~3/25を除外すると+3σが2回、+4σが4回程度少なくなったくらいで、概ねこのような傾向ということでいいようだ。

つまり15%以上の上昇が年間すくなくとも7日程度あることになる。

日経VIが前日比20%上昇した場合の現実のオプションのIVがどうなるかのデータがないが、同じようにIVが20%上昇したと仮定すると

例えば25%のプットのIVは単純計算で30%になる。ベガが10程度だと仮定するとこれだけで単純計算で50円の価格上昇要因になる。さらに恐らく日経平均は数パーセント下落しているはずなのでこれに⊿分が加わってくる。年間7回しか起きないこの事象を狙ってオプションを買い続けるのか?9割以上は勝てるだろう売り戦略を行うのか。