VIXのプットオプションを売りノックアウトオプションを買って損した話

インタラクティブブローカーズで売っていたVIXのプットオプションが倍近い上昇をして大幅な損失になりそうです。
今回は同時にIG証券のボラティリティ指数のベアのノックアウトオプションを買いました。
疑似的なカバードプットにしたわけです。日経平均先物オプションで言えばカバードコールになります。
この戦略の目的はVIX先物売りのヘッジの目的でプット売りを行うということになります。
結論から言うとデルタヘッジを行わなかったことにより失敗。また、当初の想定程プット売りがヘッジにならなかったところがあります。
言わば、カバードコールを行い相場が急落したらヘッジの役に立たないのと似た状態です。

 

内訳を見てみましょう。
VIXのプットは11月限の30ドルの権利行使価格のものを1枚、デルタが約0.3でした。1枚が100単位なので、ノックアウトオプションを30枚買ってデルタヘッジしました。
さて、今の損益はどうなっているか見てみましょう。

 

9月下旬に320ドルで売り建てていたものが現在700ドル前後で取引されているので評価損としては約380ドル前後のマイナスになります。

一方のノックアウトオプションはVXXのようなものですから9月下旬はまだ11月限のVIX先物を参照していません。評価益は230ドルになっていますが、実際はこれに日々受け渡されるファンディングコスト及びデルタヘッジした分の確定損、約3000円ほどがあります。トータルで約18000円前後のマイナスになります。

 

これだけマイナスになった主な理由はデルタヘッジを途中でやめたからに他なりません。
当初、VIX先物価格が下落するに応じ適宜ノックアウトオプションを購入し、プットのデルタの増大に対応していましたが、VIXの上昇により何度か追加で買ったノックアウトオプションを売り返済したのでその都度損失が積みあがります。これはデルタヘッジにおいては必要的なコストなので仕方ありません。
誤算だったのはVIX上昇時に思ったほどプットオプションが減価しなかった点です。
VIXが急上昇している最中はVIXのオプションのIVも上昇するからです。従ってゆるやかに上昇していく分にはカバードプット状態を解消してもある程度プラスの損益がでて、ヘッジ以上の効果がでたこともありました。
また、デルタヘッジで積みあがった損失もありますからVIX上昇時にプットオプション売りの利益でVIX売りの損失を軽減するという目論見がうまくいきませんでした。

とは言え、いずれにしてもデルタヘッジをきちんと行っていれば収支はトントンくらいにまでなっていた計算になるので単純なミスと言っていいかと思います。
いずれにしてもVIX急上昇時にプット売りのヘッジが思ったほど機能しないというのは注意が必要かもしれません。

 

IG証券のボラティリティ指数のポイント
ボラティリティ指数の毎月の期限なしタイプはVXXと同じように日々翌限に乗り換えていきます。
先物の満期になればすべて翌限(つまり当限)に切り替わりますから新甫のときは全て当限(期近)の先物価格になっています。
日々翌限に一定数(ひと月30日なら30分の1ずつ価格が切り替わってボラティリティ指数の価格を算出しています。
従って翌限の価格が高ければ(いわゆるコンタンゴ)その分の価格を買い保有であれば支払うこととなり、売り保有であれば貰えます。
ノックアウトオプションは買い保有がブル、売り保有と同じ効果がベアのノックアウトオプションになります。
VIXのオプションのポイント
VIXのオプションはヨーロピアンタイプでかつ、差金決済となります。
証拠金は勿論変動がありますが当初1000ドル強だったものが現在2000ドルを超えています。
インタラクティブブローカーズでは手数料が往復少なくとも2ドルはかかります。
[ad01] はオプション手数料その他個別株なども手数料が無料となっています。
最終取引日は満期の前日。清算値はおそらく満期日の始値
https://markets.cboe.com/tradable_products/vix/vix_options/specifications/
VIXの先物及びオプションは満期を迎えました。清算値は22.41のようです。
https://www.cboe.com/data/historical-options-data/index-settlement-values
従って、11月限権利行使価格30ドルのプットオプションは7.59ドルの価値を持って清算されるということになり、3.2ドルで売っていたのでなんと4.39ドル×100の439ドルの損失で終了。

IG証券のノックアウトオプションは約23000円ほどの利益で一足先に清算していたのでトータル約22000円という思わぬ損失で終了しました。
決済のタイミングがずれたのはVIXオプションの清算時間を勘違いしていたためです。VIXのオプションは満期日の前日までしか取引できませんが、清算値としては翌日の満期日の始値です。
これは日経225オプションなどと同じです。
しかし、VIX先物は満期日の朝イチまで取引ができるようで、オプションもそうだとばかり思っており少しでもVIXが上昇したところで決済しようと思って失敗した形です。
運の悪いことに最近ではかなり低い8月以来の清算値なりました。

 

VIX先物期近と期先の動きの違い

ボラティリティの取引なら先物が有利

こちらの記事に日経平均VI指数先物の期近と期先を売り続けた場合のリターンのチャートがありますが、期近はかなりぶれがあり期先は右肩上がりのチャートを描いているものの結果的には似たようなリターンとなっています。VIX先物のも基本的ににたような感じになります(日経平均VI指数のほうが似ていると言ったほうがいいかもしれません)。ここでこの記事に対しての質問に対しての返答がなかったので回答してみます。

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①期近の第一限月かと思いますが、期先のほうは第二限月なのでしょうか?
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通常期近と言えば第一限月期先はその次の第二限月です。日経平均VI指数先物は実質第一限月と第二限月しか流動性がなく機能していません。

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②期近も期先も動きの幅自体に違いはあれ、基本的には同じような値動きをするものと思っていました。ここまで顕著にグラフ上で差が出るのはどういった理由からなのでしょうか?
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VIX先物を例にとると期近の動きに対して期先のほうが緩やかな反応をします。従って相場が急落し、VIX指数が急上昇するような環境だと期近のほうが期先より高くなったりします。従ってチャートで見ると期近のほうがブレが大きいのは納得できますが、記事にあるチャートは日経平均VI指数先物で、通常は期先の取引がほとんどない場合もあったりしてどれくらい信頼性がおけるか(取引に応用できるか)は分かりません。
VIX先物で言えば期近の場合は満期が来た時にVIX指数で清算されるため、仮にVIX指数が下落基調であったとしてもたまたまその清算時刻近辺でVIX指数が上昇したりすればダイレクトに影響を受けますが、期先の場合はそれほど影響を受けなかったりします。これはそもそも先物自体がVIX指数より高い価格で通常は取引されているので、期近は清算されるときに一気に下落したり上昇したりするものの、期先はさらに高い価格で取引されているためにそれほど影響を受けない(まったく影響を受けないわけではない)ということが言えると思います。

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③限月別の日経平均VI先物の過去データはどのように入手されたのでしょうか?
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日経平均VI指数先物や、日経平均先物、オプションなどのデータは東京証券取引所の公式サイトから入手できます。http://db-ec.jpx.co.jp/
過去データは有料になっています。