マーケットの感じている相場動向を表す恐怖指数というVIX

インプライドボラティリティを表す恐怖指数

恐怖指数とはVIX指数(CBOEボラティリティ指数)のことを一般的にさしています。
VIX指数はS&P500のオプション価格をもとに算出されています。https://japanese.spindices.com/vix-intro/

近い将来における米国株式市場の価格変動(現水準からの上昇及び下落)の推定範囲を予測します。具体的には、VIXはS&P 500®(SPX)の今後30日間のインプライド・ボラティリティを測定します。

 

端的に言えばIV(インプライドボラティリティ)が高くなればVIX指数は高くなります。IVが高くなるのは基本的に相場が下落している場合が多く、このため恐怖指数とも呼ばれています。

インプライドボラティリティとは何か?

オプション価格を算出する際ブラックショールズ計算式が多くの場合使われていますが、この時IVを入力する必要があります。IVは要するに標準偏差のことであり、原資産がどれだけ変動するのかを予測して計算しています。従って変動幅が大きければ大きいほどIVは高くなり、オプション価格も高く算出されることになります。
ボラティリティが高いほどリスクが大きいと言われますがインプライドボラティリティは予測されるボラティリティの事です。ボラティリティの計算
標準偏差を用いていることから正規分布が使えますが、株価は正規分布していないことに注意が必要です。
IVを正確に予測することは事実上難しいですし、自分が考えるIVと市場の考えるIVが違っている場合もあるでしょう。IVはオプション価格から逆算されるという言われ方もしますが、いずれにしろIVを決定しなければオプション価格は算出できません。

 

恐怖指数=VIX指数の計算方法概略

満期日までの日数が23日以上かつ37日未満のオプション

毎週1回期先のオプションにロールする。

SPXの水準より100以上高いor低い権利行使価格で気配値がゼロではないオプション。
SPXの配当、金利などが除外されるように計算

各オプションを加重して計算

コールとプットのウエイトは変わりません。通常であってもプットの方がIVが高く取引されていることから結果としてプットの影響が大きく反映された指数となります。
従って、より権利行使価格の低いプットのIVの影響が大きくなってしまう傾向にあります。
日経平均にもVIX指数と同様の日経平均VI指数があります。その計算方法について興味のある方はこちらを参照ください。恐怖指数を監視するといいことがあるかも~日経平均VI指数の計算

 

VIX指数とVIX先物の違い

VIX指数は指数ですから現物が存在しないので直接取引できませんが、先物があります。VIX先物はVIX指数そのものではないためVIX指数とは値が違います。基本的には先物のほうが高く取引されており、VIX指数が急騰する時はVIX先物のほうが低くなる傾向にあります。連動しているようで動きに乖離がありますが、最終的にはVIX指数で清算されます。

VIX先物売りでのサヤ取りは可能か?

商品先物でメジャーな取引手法である高い先物を売り、それより安い現物を買うサヤ取り(定期売りとも言う)はVIX指数には現物が存在しないためできませんが、いわゆるサヤすべり取り(コンタンゴ売り)はかなりメジャーな取引となってきました。
コンタンゴ売りは期間の長い先物ほど高くなる状況にある場合、先物価格が結果的に下落していく傾向にある事を利用した継続的な先物売りのことです。VIX指数はボラティリティに回帰性があるのと同様上昇しても下落する傾向にあることからVIXは上がった時が売り時などと言われていましたがこれとは本質的に違う売買戦略であることに注意が必要です。
定期売りは現物を持っているため、価格が急騰したとしてもリスクは基本ありません。しかし、サヤすべり取りでは現物の裏付けがなく、先物を空売りしているだけなので価格が上昇した場合にどうするかが問題となります。
前述の如くVIX指数は上がったら下がる傾向にあるものの、一気に価格が急上昇することも多いです。VIX指数のボラティリティは平常時でもかなり高いことを知っておきましょう。